保護者専用

2年生を考える

 全員で一日を過ごすようになり,はじめの1週間が終わろうとしています。

 CCTがしばらくございませんので,このようなかたちで申し訳ございませんが,2年生という年齢の子どもについて,お話させていただきます。

 

さみしがりやの2年生

 小学校入学で家族・親戚みんなから祝福されるという経験から早1年あまりが経ちました。「学校」という新しい環境にも順調になじみ,つつがなく毎日を過ごすことができています。保護者さまにとりましても,お子さまが,日々,元気よく学校に通っておられることに,安堵されていることと思います。また,教員の目を通しましても,2年生という学年は,校内では,どちらかというと「めだたない学年」であります。

 しかしながら,2年生の子どもたちはというと,決してそのことに満足しているわけではありません。まわりのおとなに,もっともっと「関心をもってほしい」と願っています。子どもたちは,昨日も今日も明日も,同じことを繰り返しているわけではないのです。

 おとなは,2年生という年齢の子どもと関わりでは,おとなの思いと子どもの思いのギャップに気付き,ていねいに目をかけ,手をかけることが必要となります。

 

あまえんぼの2年生

 2年生という年齢は,「幼年時代」の総まとめの段階です。幼稚園,保育園,小学校と場所をかえても,発達段階上では同じ時代であり,2年生という年齢は,「幼年時代」の完成期であり,さらに,次の「少年時代」の準備期となります。「親,先生」に甘える時期から,「友だち,なかま」をたいせつにする時期へ,「話し言葉(内言)」の段階から「書き言葉(外言)」の段階へ,「具体思考」中心の段階から「抽象思考」を働かせる段階へと飛躍していきます。

 飛躍のためには「心のエネルギー」の蓄えが必要となり,まだまだあまえんぼでありながら,おとなに「ぬくもり」を求めてきます。

 

友だち,なかまに目が向いていく2年生

 保護者さまにとって,2年生のお子さまと接していく中で,ときとして,「子どもの心が次第に離れつつある」ことを感じられ,さみしく思うことがあるかもしれません。2年生という年齢は「友だち」に興味をもつようになり,「なかま」意識が育まれる時期です。

 しかしながら,「友だち」との関係を自分ひとりで調整できるほどの力を持ち合わせておらず,教員に友だちとの関係調整を求めてくることが多くなります。友だちとの関わりは2年生にとって重要な「学びの場」です。うまくいった経験を積み重ね,さらによりよい友だちとのつながりを模索することが,今後の自信につながり,彼らの成長にとってはたいせつなことなのです。その中で小さいトラブルも生じますが,成長の契機として捉え,ていねいに扱うことがたいせつです。

 

明日に生きる2年生

 2年生という年齢の子どもは,「今日の失敗」は,多少は気にしますが,しばらくするとケロッとしていて乗り越えることができます。そして,また,次の挑戦をはじめます。

 「あまえさせて」「かまって」という要求と,「自分でするからほっといて」という要求を併せもつ年齢ですので,関わるおとなはそのあたりの気遣いがたいへんですが,お子さまが今「がんばっていること」を「おつかれさま」「すごいね」「がんばったね」の気持ちでねぎらってあげていただけますと,明日への自信につながるかと思います。

 

 今後ともよろしくお願いいたします。

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