研究活動

2021年7月21日(水)音楽科3年「いろいろな声で表現して遊ぼう」

 今回の音楽科の授業では,現在コロナ禍にあるため大きな声を出して歌うことができない環境の中ではありますが,曲想を味わいながら楽しく歌うための素地を養い,意欲的に音楽活動に取り組めるようにと行った実践です。

 まず,色々な字体で書かれた「ヤッホー」という掲示物を見て,「自分ならどんな様子を思い浮かべて,どんな声を出してみる?」と問いました。そして,文字の色や形から声の音色を考え,その場面をイメージしながら「ヤッホー」と声に出してみました。「字がだんだん大きくなっているから少しずつ大きな声で歌うようにしよう」や「赤色の文字はドッジボールの試合で盛り上がった気分になるから,その気持ちが伝わるように歌いたい。」と考えている姿をその後の子ども達の発言から見取ることができました。

 次に,自分が表現してみたい「ヤッホー」を絵や文字に表す活動を行いました。「文字を続けて書くことで繰り返しを表現できるのでは」と考えたり,「波線を書くことで声を遠くに伸ばすように歌おう」などと考えたりすることができました。

 「ヤッホー」という言葉のニュアンスから「嬉しい」という気分を表現したい子どもがたくさんいました。たくさんの「嬉しい」がありましたが,一つとして同じものはないということ,一人ひとりの「嬉しい」にたくさんの意味が込められていることがわかりました。文字の大きさや色を変えることで「お花が咲いていて嬉しい」「お寿司がたくさん食べられて嬉しい」などということをワークシートから見取ることができました。

 実際に考えた表現の工夫を,その通りに声に出して表現することはまだまだ未熟で難しいです。しかし,今回の実践では声の音色を考えて歌う基本の力を養い,相手に自分の思いを伝えてみようとするきっかけとなりました。

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