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ペア遠足を終えて

 朝から元気いっぱいに登校してきた子どもたち。

 今日は、1年生に楽しんでもらえるように、一緒になかよく回れるようにと、昨日までの休み時間に何度も1年生のところに行って、行きたいパビリオンを聞いたり、前日の話し合いをもとにルートを考えたりする子がいました。これまで何度も行ったことのある子でも、ペアの子と行く機会は、今日しかありません。この日を大切に、後悔のないよう楽しもうという気持ちが感じられる子どもたちの姿が見られました。

 準備の甲斐もあって、「行きたいと思っていたパビリオンには、行けた!」と喜んで帰ってくる姿が見られました。行きたいところに予約して、その間に「どこに行く?」と声をかけ合いながら、互いの思いを上手に伝えていました。急遽、お休みした子のペアと一緒に回ったり、ペアがいなくて他のトリオのグループと回ったりした子もいましたが、臨機応変に対応し、そのときを楽しんでいる様子が見られました。

 中には、はぐれてしまったり、リュックサックや財布を落としてしまったりというトラブルもありましたが、元のところに戻ってクルーの人に聞いたり、インフォメーションに行ったり、先生に尋ねたりと、それぞれ何とか解決しようと工夫しながら無事に帰ってくることができました。今までよりもなかよくなって、今日のこの日を終えることができたと思います。

 帰校後、ペアの子たちと活動のふり返りをしました。なかよく活動できたか、ルールを守って活動できたか、キッゾをきちんと使うことができたか、などです。すると、キッゾをあげたりもらったりするという「キッゾのやりとり」があったことがわかりました。自分で稼いだキッゾとはいえ、お金でいえば「おごる、おごられる」ということになります。お金がたりなくて困っている様子を見て、「ぼく、あるからあげるよ」と親切心で渡したり、軽い気持ちで「ありがとう」と受け取ったりしたようです。しかし、それは、やさしさではありませんし、受け取るものでもありません。

 今回のようなことが自然と行われているとすれば、もしかすると、これまでにもお金や物がなくて困っている子に、あげている子がいるかもしれません。また、気軽に受け取っている子がいるかもしれません。今は「少しのこと」と感じるかもしれませんが、「お金や物の授受」は、今後、大きなトラブルにつながります。本当に自分がすすんでそれを渡したのか、ほしいと言われて渡したのかわかりません。今の気持ちがトラブルが起こった後に変わっていることもあるかもしれません。気持ちは目には見えません。変わることもあります。つまり、トラブルにつながることは容易に考えられます。トラブルにならないようにするためにも、キッゾのやりとりはするべきではありませんでした。

 また、お金や物の授受には、おのずと関係の好き嫌いや強弱がでてしまいます。だれかにあげるということはだれかにあげないということです。子供たちは幼いとはいえ、そこに心の引っ掛かりを感じ、不公平感を覚えるのです。私たちは子供たちにだれとでも仲良くなれる子であってほしいと願っています。ですので、そのことを予見できず事前に指導できなかったのは私たち教員の責任です。申し訳ございませんでした。

 2年生は、昨年に引き続き、2回目のペア遠足です。しかも場所は「キッザニア甲子園」です。「キッゾの使い方」について、より理解し、1年生を導いていく立場である2年生が正しい行いができなかったことは、担任の指導の甘さが大きな原因です。今後は、今回の反省をいかし、事前にきちんと指導をして取り組むようにしたいと思います。

 明日、学校でも再度、今回のことをふまえ、「物や金銭の授受はしてはいけない」ことについて指導します。ご家庭でも、日頃からお子さまの持ち物を確認いただきますよう、よろしくお願いいたします。

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