保護者専用

学校安全の日

 今日は,附属天王寺小学校に通う子供たちにとって,忘れてはならない日です。

 附属池田小学校に不審者が侵入し,学習中の児童を傷つけ,8名の尊い命が奪われるという事件が起きました。事件を風化させてはいけないと,大阪府教育委員会が「学校の安全確保・安全管理の日」と定めましたが本校でも,「学校安全の日」とし,不審者対応の避難訓練を行いました。昨日は,3年生の各学級で今日の日の意味についてや,具体的な訓練の方法について話しました。子供たちに訓練のことについて心配なことはないか尋ねると,「教室に不審者が入ってきたらどうするの。」「先生や友達と,はぐれてしまったらどうするの。」などの質問があり,いろいろな状況を想像しているようでした。不審者から遠ざかることや,近くの教師に助けを求めていくことを伝え,理解を深めました。その他にも,同じ小学生だった子供たちが,心に深い傷や悲しみを負ったこと,事件の後,医師を目指して活躍しようと奮起している人がいるというような話を伝えたところ,大きくうなずいたり,傷ついたこどもたちの心に寄り添うように「怖かったやろうなぁ」などとつぶやいていました。子供たちの心にも何か響くものがあったようです。

 朝から訓練の日であるということを知っていた子供たちは,少し気分が高揚していたり,緊張したりしている様子でした。しかし,いざ訓練が始まると,子供たちの表情は一変し,気を引き締めて慎重な面持ちで訓練に臨んでいました。慌てることなく窓やカーテンを閉めたり電気を消したりし,不審者から身を守るために身を寄せ合い,息を潜めて待ちました。校内放送で今どこに不審者がいるのかを知らされると,さらに緊張が高まりましたが,取り乱すことなく冷静に待つことができました。また,不審者の確保がわかり,運動場に集合するときも,瞬時に並び移動をすることができました。黙祷をする際も,手を合わせて祈りを捧げている子供もいて,非常に有意義な訓練になったと思いました。

 訓練後の事後指導では,子供たちに感想を問うてみると,「こわかった」「本番のつもりで訓練をやってみた」といった発言をしている児童がいました。今日の練習を,ただの練習で終わらせるだけでなく,亡くなった8名の子供たちの分も生きていくという覚悟を決められるような日であったのではないかと思います。校長先生の講話の中にも,訓練の時の様子について是非家でも話してくださいとありました。ご家庭でも,子供たちへ今日の訓練について話を聞いていただけると幸いです。

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