12/5 「父との一局」
4年生
お知らせ ・三角定規(2種類)をご用意ください。明日からの算数の学習で使用します。 |
「父との一局」
携帯を持たない父から教わったことは、たくさんある。
その一つが「将棋」だ。
「将棋」 日本の伝統的なボードゲームで、二人のプレイヤーが対戦する戦略性の高いゲームでである。約千年以上の歴史がある。各プレイヤーが自軍の駒を使って相手の「王将」を詰めることを目的としている。プレイヤーは、それぞれ異なる動き方ができる20枚の駒を使用し、それぞれ異なる動き方がある。特徴的なのは、相手から取った駒を自分の駒として盤上に「打つ」ことができるルールで、これによりゲーム展開が非常にダイナミックで複雑になる。初心者でも覚えやすい基本ルールがありながら、戦略の幅が非常に広く、プロ棋士による対局では数百手先を読むような高度な戦術が繰り広げられる。近年ではAIとの対戦や、オンラインでの対局も普及し、世界中の将棋ファンに親しまれている。 |
小学生のころの私にとって、
父は、私よりもはるかに背が高く、越えられない存在だった。
そんな父と対等に対峙できる時間が盤上で戦う時ぐらいであった。
父は、将棋がうまく、何度挑戦しても勝てなかった。
勝てない壁にぶち当たることは、その時の天狗になっていた私にとっては必要な壁だったように思う。
家のなかにある『第三位』と書かれた小さなトロフィーが父の勲章だった。
そのトロフィーが、より一層、盤上での父を大きく見せる。
そんな父と将棋をすることが、楽しみの一つでもあり、コミュニケーションでもあった。
勝てば、お小遣いをもらえるという約束も、内堀少年の将棋魂を熱くした。
しかし、
何度も挑戦するが勝てない。
何度も挑戦するが勝てない。
父に6枚落ちでやってもらっても勝てない。
6枚落ち 事前に駒の数を減らした状態で、試合を始めること。ここでは、6枚少ない状態で始めること。 |
そんな僕にも勝機が訪れた。
父が夕食後に、少しお酒に酔っていた時だった。
私は、自信をもって、勝負を挑んだ。
私の一手一手が、踊るように父の王将を追い込んでいく。
そして、最後、
持ち駒である「角」を打ち、父が投了した。
角行(かくぎょう)**は、将棋の駒の一つで、通称「角(かく)」と呼ばれ、将棋の中で非常に強力な攻撃力を持つ駒の一つで、序盤から終盤まで重要な役割を果たす。角の動き方は、「斜め方向に何マスでも動ける」というもの。将棋盤の対角線上を自由に駆け回ることができるため、長い射程を持ち、広い範囲を攻撃したり守ったりすることができる。ただし、他の駒を飛び越えることはできない。角は敵陣(相手の盤上3段目)に進入したり、そこで動いたりすると「成る」ことができる。成ると「馬(龍馬、りゅうめ)」と呼ばれる状態になり、角の斜めの動きに加え、縦横1マスも移動できるようになる。これにより、角はさらに機動力と攻撃力を高めた駒になる。盤: 角は自陣の深い位置に配置されるため、序盤では相手の動きを牽制する役割が大きいです。特に「角交換」をするかどうかは、対局の方針に大きな影響を与えます。 |
父との勝負における勝利に酔いしれた。
ほろ酔いの父より、も。
友達をゲームで負かせることなんかより、
徒競走で勝つことより、
うれしかった。
そして、お小遣いをもらった。
そのお金で何を買ったなんか覚えてはいない。
公私混同甚だしいが、
そんな父とのことに想いを馳せながら、本日の算数の学習を迎えた。
本日より、算数の時間では、「角」の学習が始まりました。
「角」って何だろう、の話に始まり、角の大きさを「直角のいくつ分」で表すことができることを学習しました。
身の回りにはたくさんの「角」が溢れています。この単元の学習が終わったときに、そんなことにも目を向けられる姿を見れるといいなと思います。
~ 今日の一言 ~
ブロリー、強すぎ。