研究活動

2021年10月5日(火)国語1年「うみのかくれんぼ」

 本実践は、「学んだことを生かして、自分の身近にいる生き物について考えながら、自分なりのオリジナル説明文を作る」themeアプローチです。

本時に向かう単元の見通し

 

 第1次では、国語科として1年生国語「うみのかくれんぼ」の教材から説明文の基本的な読み方を学びました。何が、どの順番で、どのように書かれているのか、動作化や3つの事例を比べながら考えていきました。

第1時

第2時

 

 第2次では、小峰書店『草むらのかくれんぼ』の本に出会い、「海」だけでなく、草むらにも生き物が隠れていることを知りました。そして、生活科として自分たちの身近な自然について注目していきました。学習した9月から10月の時期は,夏と冬の季節の変わり目に当たるので,もうすぐ見られなくなる夏の生き物やこれからさらに見られるようになる秋の生き物といった季節の生き物の違いも確認していきました。その中から、自分たちの身近にいる秋の生き物を見つけ、ロイロノートを使ってその生き物の「特徴」や「隠れ方」について共有しました。

第4時

 

 第3次では、「ふてん小のかくれんぼ しかけずかんをつくろう」として、学校に隠れているであろう生き物から、自分が伝えたい生き物について考え、オリジナル説明文を一人一人考えました。

 教師の示した見本

 そして、図工科としてクレヨンや絵の具をつかって、隠れている生き物が出てくるように見える「しかけずかん」も作りました。画用紙に、ネームペンと色鉛筆を使って「生き物」を、クレヨンで塗ったり絵の具をスポンジで塗ったりして「背景(場所)」や「隠れているところ」を表していきました。

 

 本時では、第3次のオリジナル説明文を作る前の学習として、2つの見本の文章から「かくれんぼ」を伝える説明文としてふさわしいのはどちらの特徴か考えていきました。

第7時(本時)

 「かえる」に詳しい子どもたちは、「獲物を捕まえることができる長い舌」も「陸だけでなく水の中でも生活できる体」も、どちらも「かえる」らしい特徴だと主張していましたが、話し合いを重ね、隠れる特徴としてふさわしいのは「水の中でも生活できる」特徴であることを共有し、それをもとに自分が伝えたい生き物の特徴から必要な情報を考えていきました。

 

 出来上がった「ふてんしょうのかくれんぼ しかけずかん」では、バッタやトカゲ、セミやダンゴムシ、モグラなどといった子どもたちの興味・関心に応じたオリジナル説明文ができました。

子どもたちの作った作品

 作品の中には、同じチョウでも、「はねのうらがまっくろのカラスアゲハ」や「花と同じ色のシジミチョウ」といった詳しい特徴の書かれた説明文なども見られました。そして、「ふしぎ」や「すごい」や「ほかにも」といった子どもたちがその生き物について心が動いたことも付けたして載せる作品も多く見られました。また、アリが隠れている石をぎっしりとクレヨンで塗って表したり、草や水の中に隠れている様子を絵の具をスポンジでやわらかそうに表したりした作品も見られました。

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