保護者専用

想像する力

 図画工作で、「ぐるぐる」の線をたくさん描いています。図工クレヨン、色鉛筆、クーピー、マジックという多様な描画材を用いて、いろんな色、大きさ、太さで、ぐるぐる・・・ぐるぐる・・・たくさんの「ぐるぐる」ができています。

 出来上がった「ぐるぐる」をよく見ると・・・『へび』や『あめ玉』、『くるま』などに見えてきます。ここからは、想像力が発揮される場面です。見えた形から想像して、そのお話を絵に表していきます。「ここまで来たら、行き止まりになって・・・。」「急に雨が降ってきて・・・。」と、お話ししながら、どんどん絵に表していく姿に、子どもたちの想像力があらわれます。その想像力をさらに伸ばすために「あれ?ここからどんなお話になったの?」「これは、なに?」とたくさん質問することが、教師の支援です。

 また、ボランティアの先生や、インターンの先生、友だちとも、お話をする場面を設定し、自分から質問したり、説明したりする力をつくっています。楽しそうに、明るく話せたり、友だちの話に「うんうん」と頷いたり、「へえ!」と驚いたり、共感的に聴くことができれば、対話力が育っている姿だといえます。まだ少し恥ずかしがっている子には、自分からどんどんお話をするように、声かけをしています。

 

 「絵を描く」という活動では、『上手に描く』という技能面が強調されがちですが、技能は、トレーニングを重ねることで、伸ばすことができます。でも、小さいときに『上手く描くこと』を強調してしまうと、みずみずしい豊かな想像力は、十分に発揮されないまま、大きくなってしまいます。それは、とっても、もったいないことだと思います。

 今、1年生で取り組んでいる活動は、大人から見ると、『上手な絵』では、ないかもしれません。でも、「ぐるぐるが、13個かけた!」「めちゃくちゃ小さいぐるぐるがかけた!」という達成感や、「このお話、めちゃくちゃ楽しい!」「次はどんなお話にしようかな・・・」という個々の意欲を高めることは、低学年で大切にしたいことです。

 次の学習参観では、おうちの人にも、子どもたちの「ぐるぐるのお話」を聞いていただく機会が設定できれば、と考えています。その際は、ぜひ、子どもたちの話を楽しみながら聴いていただければと思います。

 

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