2024.11.20.4年外国語活動「Unit8 This is my favorite place」
外国語
<本実践での主張点>
外国語活動の目標は,「言語活動を通して,コミュニケーションを図る素地となる資質能力を育成することを目指す」と挙げられており,「実際に英語を使用して互いの考えや気持ちを伝え合う」活動を意味している。言語材料について理解したり練習したりするためのドリル的な活動や,決まったフレーズで,単語だけ入れ替えて伝え合っている場合は,言語活動ではないとされているため,実際
に英語を使用して互いの考えや気持ちを伝え合う目的・場面・状況を意識した場の設定が必要である。
そこで,9月の What time is it?の単元で,アメリカとオーストラリアにテレビ電話をし,実際にネィティブスピーカーと英語で時刻を尋ね合い,時差を交流する場を設定した。そこでは,普段の授業の中で友だちと英語で時刻を伝え合うことが容易にできる子も,「先生,何と聞いたらいいの?」などと,英語でコミュニケーションを図ることができない様子が見られた。
このことから私が4月より行ってきた友だちと英語を使用して互いの考えや気持ちを伝え合う「言語活動」は,「実際に」といえないのではないか?と考えた。また,日本語でコミュニケーションがとれる教室の中では,英語を話さずとも日本語で伝え合うことができる為,英語を用いた「言語活動」の必要性がない場面・状況となり,コミュニケーションを図る素地となる資質能力を育成することは難しいのではないかとも考えた。
そこで,実際の目的・場面・状況に応じて英語を使用し互いの考えや気持ちを伝え合う,思考・判断・表現の場を,インフォメーションギャップの手法を取り入れて設定したい。お互いが違う情報を持っていることで,興味・関心が高まり,相手の持っている情報を知りたい・聞きたいという態度が生まれ,意欲的に発話し,言語活動につながるのではないかと考える。そして,その後,STEAM のテーマアプローチとして「海外のお客様へ学校紹介 in Englieh」という「実際」へつなげていくことで,コミュニケーションを図る素地となる資質能力を育成することを目指したい。
<実際の授業で使用したワークシート>
<授業を参観された指導者(本学教授)からのアドバイス>
優れていた点/参考にすべき点
○児童ひとりひとりの発言に適切、かつ温かいフィードバックを与えられていた。
⇒教師と子ども達の信頼関係の構築に寄与⇒心理的安全性の確保
○本時のゴールを達成するにあたり、目的・場面・状況が明確に示されていた。
○授業におけるすべての活動が本時のゴール達成にむけてつながっていた。また、ほとんどの児童が本時のゴールを達成していたように感じる。
○英語を使用しながら授業が進められていた。
○チャンツ、ゲームを行いながら言語活動に必要なインプット量の確保ができていたため、無理なくアウトプットにつなぐことができていた。
○【Let’s Chant】児童にチャンツの英文を考えさせるなど創造的に使用されていた。
○【Let’s Play】方向を表す表現を動作を交えながら確認されていた。また「目を開けた状態」から「目を閉じた状態」で行うなど、負荷の掛け方にも工夫が見られた。
○【Activity】本時のゴール活動となるところであるが、児童の学習段階に適した活動であった。3回ほど練習させていたため、比較的スムーズに進めることができていた。また、自分のお気に入りのマップを作成することで他者理解にもつながったように感じる。
○【Reflection】Can-do を4尺度で評価し、その理由も考えさせることで自己調整する機会にもつながり、次回の学びへの動機づけにもつながったかもしれない。
今後に向けての検討事項
○発音指導。とくに外来語については日英の比較をし、英語の発音の正確性につなげる。
例)straight / ス・ト・レ・ー・ト *英語は 1 拍に対し日本語は 5 拍
○中間指導ではゴール活動で Stop.と言った時点で答えを確認し終わるペアがほとんどだった。This is my favorite place,~~~. I like ~~~.と言っていないペアが多いことを中間指導で指摘すべきであった。