4年2組 「はりきり王国」
4年生
遡れば4月。
34人の子どもたちと、それぞれがクラスの中で貢献できることを「役割」として決めました。
この「役割」は、いや「はりきること」は、子どもたちそれぞれのキャラクターや得意なこと、がんばれそうなことをもとに考えました。
あなたの色は、何色ですか?と問うことで、子どもたちが自分自身に目を向けるきっかけをつくりました。
そんな問いかけに、はじめは「見つからない」と嘆いていた子どもたちも、今ではこのクラスにおける自らの色をなんとなくわかっているように感じます。
さて、
原作に出会ったとき、ビビッと電気が走るとはこのことかとハッキリとわかるほど、記憶に新しいです。
まず、浮かんだのは、4年2組の34人の顔でした。
はりきることが大切とされる国。
それぞれのはりきり方がある。
どれもが、心に残りました。
台本にもありますが、「元気があって、素早い人や勢いがある人」ばかりがこのクラスをつくっているわけではないということ。
ここにいる33人と新しい場所でがんばっている1人の仲間が、それぞれの持ち場で力を発揮することで、このクラスをつくっているということ。
劇を通して、これらのことを感じられる演目こそが、「はりきり王国」だという気持ちが、ずっと心の真ん中にありました。
唯一、大きく原作とちがうところは、お話の結末です。
原作では、「はりきり大会をやめる」という結末でしたが、これはなんかちがうなーと感じていました。
そこで出会った言葉が「はれやか」という言葉でした。
それぞれのはりきりぶりに目を向けることが大切で、さらに言えば、それぞれの存在がこの国を、クラスをつくっているのだと。
あなたがいてくれるだけで、
だれかの心がはれやかになる。
劇の中の、大切な台詞です。
この言葉が子どもたち一人一人の心に残り、この先、強くやわらかく生きていってほしいと願いを込めて、この台本を書きました。
練習が始まってからのこと、4年2組の子どもたちがはりきる毎日。
朝の声出しから、パフォーマンス練習。
小道具づくりに、ビデオで反省。
予行では、600人近くの手拍子と拍手に後押しされ、はりきる姿が見れました。
あの時間は、まちがいなく心に残る時間となったはずです。
今日、本番を終えましたが、
今日、うまく劇ができたかどうかより、
今日を迎えるまでに、何をしてきたかの方が、
今日からを生きる力に変わるはずです。
本当に楽しい学芸会でした。
ありがとうございました。
最後にはなりましたが、本日を迎えるまでにご支援ご協力をいただきました「はりきり保護者の会」の皆様、誠にありがとうございました。
皆様がつくっていただいた衣装をはじめ、大道具や小道具は、まちがいなく子どもたちの演技を引き立てるものとなりました。また、初めてクラス劇をする私の心の支えとなったことは言うまでもありません。同時に、お子様への愛情を注がれる保護者の皆様のお姿から、より一層、お子様をお預かりしている責任を強く感じました。
保護者の皆様のはりきりぶりが、子どもたちや私のはりきりぶりに勝ちそうなときもありましたが、皆さんがパワーを注いでいただいたからこそ、今日の劇ができたんだと思います。
この4年2組の子どもたちと、その保護者の皆様でしかできない「はりきり王国」だと思います。ありがとうございました。どうぞ、また学芸会のお話をどこかでさせていただけたらと思います。
それでは、今後ともよろしくお願いします。
4年2組 担任 内堀友寛
~ 今日の一言 ~
ホワイトシチューで白ごはんを食べれるか否か。