10/31 経験はいつの日か
4年生
中学校の時の髪型のお話。
バスケットボール部に所属していた私の髪型は、中学校に入学してから、ずっと坊主頭だった。
チームのみんなと髪型を坊主にして、大会臨むといった文化が、僕たちの青春をより加速してくれるようだった。
そんな15歳の私が暑い夏に部活を引退し、バトンを後輩へと渡した。
自然と頭の中は自身の進路のことで頭がいっぱいだった。
そんな時、ふと、15歳の内堀少年は、自身の髪の毛が伸びていることに気がついた。
「髪型」のことが気になったのは、この時が人生において初めてのことだったように思う。
これまでは、坊主頭にすればよかっただけだったから。
心が落ち着かない年頃の僕にとって、「髪型」の存在がいつしか大きくなっていた。
今思えば、これも成長の途中道の名なのかも知れない。
そんな15歳の僕は、久しぶりに、家の近くの理容室に向かった。
僕は、「坊主ではなく、短く」と店員さんに伝えた。
精一杯の言葉だった。
結果、「角刈り」のようになった。
急に恥ずかしくなった。
15歳の心は、嵐のように乱れ、真っ赤に染まった。
でも、
これは、誰も悪くないのだ。
注文通りなのだから。
なんてったって、「角刈り」は、理容室の得意ジャンルなんだから。
そう、心に言い聞かせながら、料金を店員に渡した。
そのやりとりについては、全く覚えていない。
家に帰る途中、いろんなことを考えた。
いちばん前に出てくる感情は、「恥ずかしい」だった。
次の日に、学校に行ったときの姿が頭に浮かび、恥ずかしいという感情をより強く、より赤くした。
このことを母に打ち明けると、「電話したるから、もう一回切ってもらっといで」という提案が。
「いや、おかん。
その時に店員に言い出せなかったこともみじめで、もう一度切ってくださいと言うことも辛いねん、15歳の俺にとっては。」
と、思った。
その後、僕の頭の中の会議によって、
いっそのこと、丸坊主にすることが議決された。
それからだ。
自分で自分の髪の毛を切るようになったのは。
大人になってからもずっとです。
そんな私が先週の日曜日にお店に髪を切りに行った。
とても気持ちが良かった。
と、同時に中学生の時の感情や風景が思い出され、今、「角刈り」のトラウマを乗り越えることができたんだなと実感した。
お店から自宅への道で感じた秋の風は、季節の変わり目と心の変化を知らせてくれた。
さて、本日で第二部の実習が終わりました。
実習生は、この2週間で経験した悩んだことやチャレンジしたことをふまえて、学生生活に戻ります。
その先にいつか教壇に立つことを、同志として願うばかりです。
教壇に立った時、この2週間の子どもの顔を思い浮かべて仕事に努めてほしいと思います。
私が、数年ぶりにお店で髪を切ったときのように、、、

【お知らせ】
・来週の時間割はこちら
・2組は、スポーツデーのポロシャツを持って来てください。
