PTA活動

防災教育 PART1

未曾有の災害に備える知識を身につけること、適切な避難行動をとることのできる判断能力、さらには今ある状況で前向きに乗り越えられるような態度をとることができるようなねらいのもと、今年度も防災宿泊訓練が実施されました。

当日は、下校時刻に合わせて保護者が来校し、夕食の防災食を温めたり、おやつの焼き芋を焼くための火を起こす準備を先生方と一緒に行いました。昨年度までは、火を起こしは、先生方のみで行なってくださいましたが、今年度は事前にお手伝いできる保護者を募り、先生方と保護者が協力して行う防災宿泊訓練となりました。

 

子どもたちは、お着替えを済ませたら、活動班に分かれます。

まずは、全員で防災士の資格をお持ちで、ママコミュ!ドットコム代表の出水眞由美さんを講師にお招きして、「防災クッキング」を行いました。防災食のアルファ米にひと工夫加えて、きな粉餅を作りました。子どもたちは、大好きなお餅に様変わりしたアルファ米に驚き、一口食べると「甘くておいしい!」と笑顔になり、大喜びでした。子どもたちを笑顔にするような工夫を保護者にも子どもにも分かりやすく教えていただき、ありがとうございました。

アルファ米のきな粉餅をスムーズに作ることができたのは、5・6年生のリーダーたちが準備のおかげです。事前に集まり、班のメンバーのために、アルファ米にお湯を注ぎ、きな粉とお砂糖を計量してくれていました。

お話とクッキングの後は、防災食と焼き芋で夕食です。班ごとに食事場所に集まり、防災食を食べます。何回か防災宿泊訓練に参加している子どもたちは、苦手であっても「防災食やからな。これしかないから頑張って食べよう。」と言い合いながら食べていました。初めて食べる子どもたちは、「頑張って食べよう。」という他の子どもたちの言葉に励まされながら、食べていました。

また、上級生は下級生のお世話をていねいにしてくれました。有事の際、大人が必ずいるとは限りません。子ども同士、声を掛け合いながら、助け合う場面も多くなることでしょう。この訓練での子どもたちの姿を見ていると、有事の際も慌てずにお互いを思いやって行動ができるのではないかと思いました。

食事の後は、防災漫才ショーが開催されました。阿倍野区住みます芸人ピコーンさんが、子どもたちを笑わせてくれて、笑い声が学校中に響き渡りました。子どもの笑顔や笑い声は、大人を元気にします。どんな困難な状況でも、笑顔でいること、楽しみを見つけられる子であってほしいという先生方の願いが込められていることを実感するプログラムでした。もちろん最後には、防災クイズもしてくださり、防災の知識を得ることもできました。

その後、4年生企画「防災スタンプラリー」で、学校中を探検します。「地震」、「津波」、「台風」が起きたらどうするか、それに備えるにはどうするかといった視点から、様々なプレゼンテーションが用意されていました。新たな発見があり、「この方法は使えるな。」「そんなことがあるなんて知らなかった。」など、各部屋を出てくる子どもたちは、口々に感想を述べていました。

4年生は、総合の授業で「防災」について学んでいます。防災宿泊訓練に参加できなくとも、このように企画・開催で参加できるよう先生方がご配慮くださっています。また、子どもたちのおやつ用の焼き芋の準備は、4年生が行いました。たくさんのさつまいもを洗って、新聞紙とアルミホイルで包み、焼く場所まで運びました。火を起こす際の燃料になる牛乳テトラパックを細かく刻んでくれている子もいました。「今日は参加できないけど、おいしいって食べてほしいな。」と優しい言葉がたくさん聞こえてきました。甘くておいしいと評判だった焼き芋には、4年生の優しさがたくさん詰まっていたのでしょうね。

就寝前、最後にはヨガインストラクターの講師の先生から、ヨガを教えていただきました。避難所生活では、座ったままなど同じ姿勢でいることが多くなる場合もあります。そういった場合でも、体を少し伸ばして、リラックスしましょうとのメッセージが込められていました。身体と心をヨガで癒されて、就寝準備へ入ります。

指定された就寝場所で、テントを張り、寝袋で寝ました。

有事の際にどのように行動すべきか、また危機を脱した後、自分にできることは何かを考えるきっかけを分かりやすく体験できる1日となりました。このような機会を企画・調整してくださいました先生方、講師の皆様、ありがとうございました。

 

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