2021年10月26日(火)算数6年「拡大図と縮図」
STEAM
6年生の『拡大図と縮図』では主に「作図をする」「地図の縮尺を用いて実際の距離を求める」「身の回りの校舎や木の高さを求める」という単元構成になっています。
本実践では、それらの本来算数科としてつけなければならない力に加えて「他教科の学びを活用すること」「これまでの算数で学習したことを活用すること」を意識して学習を進めました。
どちらか一方を5cmにして高さや長さを比べよう
ここでは算数の学習中に他教科へと意識を向かせることをねらいとしました。しかし、ただただ授業を進めても子供たちの意識が他教科へと向くことは難しいと考えました。そこでルールとして「社会科の教科書に載っているもの」としました。すると「金閣寺や銀閣寺」「大阪城と姫路城」「奈良の大仏と鎌倉の大仏」「古墳とピラミッド」や「歴史上の人物の寿命」「◯◯時代と◯◯時代」といったものを比べる姿がありました。そこから子供たちから「理科の教科書でも試してみたい!」という声が出ました。「地球と月や海王星までの距離」「動物の走行速度」など様々なものを比べる姿が見られました。比べたものはスプレッドシートを使ってまとめていきました。
附属天王寺小学校の校舎の高さを求めよう
ここでは他教科の学びを活用すること、算数で学習したことを活用することを意識しました。子供たちは主に2つの考えを使いました。1つ目は道具を作り角度を求めること、2つ目はある物の影の長さと、校舎の影の長さを計測し、そこから前単元の比を使って求めるというものです。
実際に計測する際は、曇っていて影が出ないクラスや、影はあるものの校舎の影が計測できる場所になかった等、計画通りに進まないグループもありました。しかし「天気のことや影の向きまで考えてなかった…」という声もあり、上手くいかなかった経験のなかにも学びがあったように思います。
附属天王寺小学校の運動場に1/200の建築物を作ろう!
単元末に上記の課題に取り組みました。四つ切りの画用紙を見せて「ここに附属天王寺小学校の運動場をかきます。何分の1にすればかくことができますか?」と問いました。子供たちは四つ切りの大きさや小学校の運動場の大きさを各々測定しました。
縮図を画用紙にかいて運動場の形に切り取らせた後「じゃあ、ここに方眼紙を使って建築物を作るよ」と伝えると子供たちからは「楽しそう!」という声があがりました。しかし、少し経った後「え、でもどうやって作るの?」という反応が出たため、3つのルールを確認しました。1つ目は運動場の形に切り取ったときと同じ縮尺であること。2つ目は切り取った運動場の中に入ること。3つ目は方眼紙は1人一枚のみであるということです。
作品づくりをしていくなかで、これまで算数で学習したことを活用する姿が見られました。