研究活動

令和7年度~ 教育課程特例校 「STEAM科」

令和7年度より「ぼうさい科」を廃止し、「STEAM科」のなかでぼうさい科の指導事項も扱い、
より発展的な内容を含む特別の教育課程の再編を行う。

概要

 STEAM教育における教科横断的なカリキュラムを設定する上で、各教科の学習内容と活動の関連を考慮することで、時数の削減、効率化を行う。
例えば、防災に関わる学習内容は、理科、社会科、総合的学習で取り扱っている。そこで、地震の発生原因(理科)、地震への対応・準備(社会科)、防災に関わる問題解決活動(総合)を横断的に進めることで、実社会とのつながりをねらいとした学習を実現できる。
また例えば、国語科では、「記録、要約、説明、論述」といった言語活動が例示されている。そこで、算数科で求められる数学的表現(言葉や式、図、表)を用いた自分の考えの表現や振り返りの学習活動において、意図的に、「記録、要約、説明、論述」の学習活動を関連付けることで、汎用的スキルの育成をねらいとした学習を実現できる。

地域や学校の特色とその特色を活かして特別の教科課程を編成して教育を行う理由

 本校は、大阪市の中心に位置しており、交通の利便性もよく、災害時には約3,000人の一時避難所として認定されている。また、本校に通学している児童の多くは、公共交通機関を利用しており、有事の際には、多くの児童が帰宅することが困難になることも想定できる。実際に2018年の大阪北部地震の際には、多くの児童が通学時間と重なり、個々の児童と連絡がつかない状態となり、児童ひとりひとりが、適切な判断をする力の育成が必要であることが明らかになった。このことを教訓として、「ぼうさい科」を新教科と位置づけ、これまで授業実践を行ってきた。また、保護者や地域の方と共同企画・運営する「防災宿泊訓練」も実施しており、有事の際に、何をしたらよいのかということを、教員・保護者・児童・地域の方々と共に考えてきた。さらに、令和2年度より、STEAM教育に取り組んでおり、第4学年では「防災宿泊訓練」の企画・運営に参画するというカリキュラムもつくってきた。STEAM教育については、少しずつ有効な実践例も増えてきており、また、各行事と各教科との関連についても検討していく中で、教育過程を新たに編成し直す必要性を感じ、本申請を行うこととした。

授業時数